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これだけは避けたいアンケート調査での手法

アンケート調査の目的を考える

会社に勤める人の中には上司からアンケートをとるように依頼されるケースやこれから新しい事業を立ち上げたい経営者がアンケート調査を行うケースなどがあり、様々な思惑の中で調査を行って有効な答えが得られるように設問などを考えていきます。

しかしながら、中には不届き者がおり、決まった結果にならないと怒られるから誘導をしてでも特定の結果を出したい人や上司などを説得するために本当はそこまでの傾向ではないのに、なんとかして自分が思い描いた結果にしようとする人もいます。

こんなことをしていては、何のためにアンケート調査を行うのか、その意味がなく、やらない方がマシになります。

まず避けておきたいやり方は答えを誘導する質問です。
よくあるケースは、質問の最初のところで色々な情報が加えられているケースです。

例えば飲料メーカーが夏に飲みたいものは何かという質問をする場合、キンキンに冷えてさらに旨みが増したビールを開発したメーカーが行った調査ではこういう結果が出ているなどと最初にビールを持ち出しているケースでは、確実にビールを飲ませたくなるような誘導を行っています。

考えをできるだけ排することがアンケート調査では求められる

これはビールに限らず、炭酸でも麦茶でもスポーツドリンクでも置き換えてしまえばどんなものでも誘導することができます。
いったい何のために行うのか、これでは意味がわかりません。

このような手法は世論調査などでも行われており、やけに質問の部分が長かったり、感情に訴えかけるような設問だったりします。
こうしてある程度世論を誘導させることは可能です。

明らかにおかしなことをすればネットにその事実が暴露されて叩かれてしまうことから、あからさまな誘導はできませんが、いくらでも質問文でアンケート結果は変えられることがわかります。

つまり、フラットな状態で純粋な結果を模索していくのであれば、できるだけフラットに誘導をさせないように組み立てていかなければならないということです。
考えをできるだけ排することがアンケート調査では求められています。

どちらか1つの選択肢が質問文に書かれている場合

次に、どちらか1つの選択肢が質問文に書かれている場合です。
例えばクイズ番組の問題文で、カラスは黒いというのはホント?というものがあり、ホントとウソという選択肢があれば問題文もホントに流されていくようになっています。

そのため、クイズの問題文で、ウソかホントか、YesかNoかなど二択の問題では必ずそのことを問題で問うてから選択肢を出します。
これはどちらにも誘導させておらず、あるべき姿です。

アンケート調査でも同じであり、特定の選択肢を文章の中に入れた形になれば、そこに誘導されていくため、知っているか知らないかを問うてから選択肢を提示していくことが必要です。

誘導することで自分が得たい数字を得ることは可能です。
こういう数字が欲しいのでここはこの項目にチェックを入れてくださいというかなり露骨な誘導よりも、さりげない誘導の方が効果は高いです。

さりげない誘導はやめておく

分かりやすければ誘導した質問への嫌悪感からか、アンケート調査そのものに非協力的になっていきます。
さりげなく行うことでそれなりに思ったような数値にできることから、少なくともこうした手法は使わないことをおすすめします。

次につなげるため、今後に活用していくためにアンケートは行われていくため、それを否定するような行為は単にお金の無駄遣いということになってしまいます。

その一方、本人は誘導させたかったわけではないのに、結果的に誘導させていたケースも少なくありません。
それは自分の考えを質問の文章に入れているからです。

自分はこう思うけど皆さんはどうですか?という問いもある種の誘導です。
フラットに自然に意見を求めていくのであれば、何も言わずに問う方が自然です。

それをしていないということは、誘導といわれても仕方ありません。
ちゃんとした調査会社ではこのようなことはしませんが、自分でアンケートをする場合にはこうした原則を知らずに、自分の聞きたいことをそのまま聞いてしまい、多少偏った結果になってしまうため、これも避けておきたいところです。

結果ありきのアンケートをしないことが非常に重要

単刀直入に質問をしていくというのが非常に大切です。
夏は好きですか、それとも嫌いですかだけでも、何を聞きたいかはすぐに分かります。

そこに、場所によっては40度を超えるところがある日本の真夏ですが、それでも夏は好きですか、嫌いですかと尋ねられたら好きとは答えにくくなります。
使われるのは結果の部分であり、夏を嫌いという人が増えたと思うような結果でも実は誘導されたものだったということもよくあることです。

もしアンケートを行う場合には淡々と質問をしていくような形が望ましく、補足情報のようなものは一切いりません。
そうしていくことでより信憑性の高い情報をゲットできます。

アンケート調査はテクニックさえつかめば簡単に行えるだけでなく、個人レベルでも有効に活用できます。
あとは結果ありきのアンケートをしないことが非常に重要です。

最終更新日 2025年5月20日 by derevellers